「危機」と対峙する保守思想誌

表現者クライテリオン

2024年3月号2/16発売! 【特集】日本を救うインフラ論――今、真に必要な思想

啓文社/啓文社書房

中村菊男 政治の非合理性に挑んだ改革者

中村菊男 政治の非合理性に挑んだ改革者

2023.03.12

2023/3/15刊行!中村菊雄 政治の非合理性に挑んだ改革者』
日本政治の特異性を、数少ない「公共知識人」中村菊男の生涯を通じて読み解く。


【出版日】2023/3/15
【著者】清滝仁志
【出版社】啓文社書房
【定価】本体2500円+税

 

内容紹介

中村菊男は民主社会主義を唱えているが、社会主義者としてのイメージにはまったく当てはまらない。  中村は、今日よく見かける感情的議論や党派的主張とは無縁である。小泉信三に代表される慶應大学の自由主義の伝統を意識しつつも、数々の時事問題について、自由の抽象的論議でなく、学問的知見に拠って現実主義的見解を次々に表明していった。
 そうした中村菊男の活動は、民主社会主義の名のもとに、保守を含む多様な議論を受け容れることにつながったのである。  
 本書を著すきっかけは、そうした実践的学者の中村が中道左派の【保守的】ねじれを解明する鍵となると考えたからだ。
 本書を通して、中道左派の現実主義的知識人・中村菊男の活動を紐解く過程を通じて、日本政治の特異性を確認していきたい。

 

著者紹介

清滝仁志(つだ・ゆきお)
昭和41(1966)年北九州市生まれ、九州大学法学部卒。九州大学大学院法学研究科博士課程修了。専門は西洋政治思想史。トロント大学客員研究員(2011‐2013)、政策研究フォーラム常務理事(2021‐)、駒澤大学法学部教授・博士(法学)。
著書に『近代化と国民統合 イギリス政治の伝統と改革』(木鐸社)、『純理自由主義者 河合栄治郎 改革者の使命と実践』(啓文社書房)がある。

 

目次

<目次>
第一章/その知的形成と学問研鑽
第二章/政治の実践経験
第三章/日本政治史の研究
第四章/明治憲法体制の解釈
第五章/政治心理学と政治文化論
第六章/民主社会主義運動の実践
第七章/民主社会主義の展開と戦後知識人批判
第八章/憲法改正と安全保障問題
第九章/伊勢志摩と中村政治学
おわりに/中村菊男の人と思想

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