「危機」と対峙する保守思想誌

表現者クライテリオン

2024年3月号2/16発売! 【特集】日本を救うインフラ論――今、真に必要な思想

啓文社/啓文社書房

【書籍化!2022/9/1発売予定】神なき時代の日本蘇生プラン

【書籍化!2022/9/1発売予定】神なき時代の日本蘇生プラン

2022.08.26

2022/9/1刊行予定!宮台真司×藤井聡「神なき時代の日本蘇生プラン」 「クズになってしまわない」ための処方箋

この度、啓文社書房が制作に携わる雑誌『表現者クライテリオン』より宮台真司先生×藤井聡先生の対談が書籍化されました!

 


【出版日】2022/9/1
【著者】宮台真司,藤井聡
【出版社】ビジネス社

本書は『表現者クライテリオン』2021年7月号、TOKYO MXテレビ『藤井聡の東京ホンマもん』教室2021年8月14・28日放送分の対談内容に加筆修正し、新たにオリジナルの対談を追加しまとめたものです。

内容紹介

損得マシーン、自己保身に走る劣化した日本人。
ニヒリズムを潰し、社会の理を取り戻すには。
天皇、キリスト教、メタバース、街づくり、経済政策、社会福祉
――現代社会の根本問題に対する、タブーなき議論が満載!

コロナ禍で、「仲間が消えた社会、人間の叡智が湧き出ない社会。システム化・画一化で危機に脆弱な社会」という“日本の弱み”をさんざん見せつけられた状況だ。
そこで本書では、

1、経済第一主義の社会で失ってきたものが何だったのかを、社会学的見地から明示し、
2、日本人が本来、大切にしてきた生き方、社会の在り方とは何か説く。その上で、
3、本来的な生き方や社会を取り戻すため、ポストコロナで日本人の意識をどう目覚めさせるか。
4、平成そして令和の経済・社会政策で失った何を復活すればよいのかと提案する。
「前向き」な道筋を交えながら、日本社会の新たな在り方、幸福論を提示する。

 

著者紹介

 

【宮台真司】

1959年宮城県生まれ。東京都立大学教授。
公共政策プラットフォーム研究評議員。社会学者。映画批評家と幅広く活躍している。
東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了し、社会学博士を取得。
主な著書に『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』『日本の難点』(幻冬舎)、『14歳からの社会学』(世界文化社、ちくま文庫)などがある。
【藤井聡】

1968年奈良県生まれ。京都大学大学院工学科教授。同大学レジリエンス実践ユニット長。
『表現者クライテリオン』編集長を務める。
京都大学工学部卒、同大学大学院終了後、同大学助教授、イエテボリ大学心理学科研究員、東京工業大学教授を経て現在の職に至る。
2018年からはカールスタッド大学の客員教授も兼任。
主な著書に『社会的ジレンマの処方箋』(ナカニシヤ出版)、『大衆社会の処方箋』(共著・晶文社)などがある。

 

目次

 

【まえがき】――宮台真司

【第1章】「若者の未来」は守れるか

・「羊のように大人しい日本人」のレジスタンス
・国民の利益を一顧だにしない政治家と専門家
・「仲間以外はみな風景」の下劣日本人が、さらに劣化している
・コロナ自粛の若者に対する被害は、バタフライ・エフェクトで甚大化する
・「共通前提」が消えうせ、日本人と日本の劣等生が顕在化した
・パブリックな議論ができない日本人と、如何に議論すべきか
・日本を如何に立て直すのか?――マクロ経済政策と言論活動
・日本を如何に立て直すのか?――堕落と局所的共同体の活性化、そして貧困対策
・パルチザンと連合軍のタッグに向けて

【第2章】クズ化を防ぐ共同体

・「クズレベルを防ぐ三つの処方箋」と「焚き火の効用」
・「閉ざされ」から「開かれ」へ子供たちを導く
・「個人」という存在は仮説にすぎない
・意見や立場の違う相手に「ピティエ(憐れみ)」を感じられる範囲
・「友達」も「親友」もいない若者たち
・「これからは君の時代だ」と西部邁は言った
・仲間を幸せにできなければ、自分も幸せになれない
・人間は弱いから、クズ界隈にいればクズ化する

【第3章】荒野を生んだ都市工学

・「移動の自由」は「表現の自由」につながると問うたアガンベン
・都市も環境も、自然に出来上がるからこそ「生きている」
・「当たり前の全体をうまく計画」することが大事
・「街に車を入れない」街づくりの重要性
・日本の都市計画はあまりに「プレイス」を失わせた
・人心が分からない理系人間と、数字を見ない文系人間
・民が頓馬なら、民主主義はでたらめに機能する
・座回しするファシリテーターが共同体を復活させる
・経済問題で考慮すべき「日本の特殊性」
・雇用や経済の問題と、街づくりの問題は一つにつながっている

【第4章】「天皇」を参照せよ

・「弔う」ことさえ禁じられた社会で
・歴史を継承せず「仕切り直し」てしまう日本人
・日本人が近代に見失った「道」の思想
・世俗とは対極にあるはずの皇室
・「開かれた皇室」「王室化する皇室」はあり得るか

【第5章】神なき時代のメタバース

・キリスト教を考えると世界の見方がクリアになる
・自分が救われるために人を助けるのはクズ
・神の不在はメタバースで加速する
・「あちらの世界」に取り込まれることは悪なのか
・「人間の数だけメタバースが存在する」恐怖
・新反動主義者たちの思い描くこれからの世界
・訪れるニヒリズムに満ちた世界と、抵抗するテクノロジー
・「個人の内面の空洞化」とどう戦うか
・宇宙規模の時間軸を持つことで超えられるものがある
・「有限性の哲学」こそが、人間の本当の価値を呼び覚ます

 

【あとがき】――藤井聡

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