「危機」と対峙する保守思想誌

表現者クライテリオン

2019年11月号【安倍晋三 空虚な器】好評発売中

啓文社/啓文社書房

表現者クライテリオン 2019年11月号 (10月16日発売)

表現者クライテリオン 2019年11月号 (10月16日発売)

2019.10.03

安倍晋三 空虚な器
安倍晋三は典型的な戦後少年である/西尾幹二

『二〇一二年十二月に始まった第二次安倍内閣は、戦後誰もなしえなかった長期政権を築き上げ、この十一月には憲政史上最長の通算在任期間を達成する。日本国家の命運を握る存在が内閣総理大臣である以上、これだけの超長期政権を築いた宰相はあらゆる角度から「批評」を受ける責務を負う。
かくして本誌は、「政治家・安倍晋三」を改めて「危機と対峙する保守思想誌」の立場から「批評」する特集を企画した。
そして本特集がその「批評」の縁とするのが「安倍晋三・器論」だ。これは、「政治家・安倍晋三」は一つの「空疎な器」なのではないかという理論的な「仮説」だ。その仮説は、第一にその「器」が様々な要素を飲み込むが故に、時に「大きい器」と見做され、各勢力からの高い支持を誇ると同時に、第二に、その「空疎」さ故に入れ込まれた相矛盾する諸要素が統合・総合されることなく併置され、結果、具体の政策展開が支離滅裂となり、国益が毀損していく――という理論仮説だ。
かくして「安倍晋三・器論」は、「デフレ脱却のためのアベノミクスを推進する」一方で「デフレ化を加速する消費税を二度引き上げる」という相矛盾する施策展開と、それにも拘わらず高い支持率を誇るという事実の双方を矛盾なく「説明」する。
果たして「安倍晋三・器論」は真実なのか―――本特集ではその検証を軸としつつ、我が国の命運を左右する「安倍晋三の器」を改めて問う。』
(藤井聡)

目次

【巻頭連載】
鳥兜 ポスト・トゥルース時代の日韓関係/新米大臣の空虚な話法
「危機感のない日本」の危機 変化を認識できず、変化に対応できないという危機/大石久和
時がつくる場所 第九回 「新住生活基本計画」が狙いとするもの/松原隆一郎

特集 安倍晋三 この空虚な器

【特集座談会】
安倍晋三「器」論 それは如何なる器なのか?/中島岳志×藤井 聡×柴山桂太×浜崎洋介×川端祐一郎
【特集原稿】
安倍晋三は典型的な戦後少年である/西尾幹二
安倍晋三と「自発的隷従者」の群れ 戦後日本人とニヒリズム/浜崎洋介
空虚な器と空虚な言論/適菜 収
移民受入れの拡大に、安倍総理はどんな夢を見たのか Anywheres(根無し草)の安倍政権が描いた机上の空論が日本を破壊する/室伏謙一
経済成長を無視する空っぽの保守主義/田村秀男
何もできなかったロングランナー/小浜逸郎
安倍改憲案は「戦後レジーム」を完成させる/堀 茂樹
【リレー連載】
農は国の本なり 第9回 歴史のなかの安倍官邸農政/田代洋一
【連載】
一言一会 総理は「爽快な器」である/佐藤健志

【連載座談会】
対米従属文学論 第九回 「国土の荒廃」を読む 石牟礼道子『苦海浄土―わが水俣病』/富岡多恵子『波うつ土地』 本誌編集部
【連載】
虚構と言語 戦後日本文学のアルケオロジー 第七回 吉田満と三島由紀夫/富岡幸一郎
地形がつくる日本の歴史 第九回 徳川家康が生んだ関東平野 ――利根川東遷の謎/竹村公太郎
リアリスト外交の賢人たち ビスマルクの武断主義と避戦外交③/伊藤 貫
問ひ質したきことども 第二回 志士は大衆社会を生き得るか/磯邉精僊
やわらか日本文化論 舶来モノの楽しさと難しさ ――園芸文化と日本人⑦/施 光恒
だからこの世は宇宙のジョーク 特攻隊員を笑いものにしたトランプ/佐藤健志
思想と科学の間で 失語症の二つのタイプと現代日本人/川端祐一郎
逆張りのメディア論9 新聞に「主張」が増えると危ないわけ/松林 薫
メディア出演瓦版/平坂純一

編集長クライテリア日記 令和元年八月~九月/藤井 聡

【書評①】『「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 完全翻訳版』シェリー・ケーガン 著/篠崎奏平
【書評②】『7袋のポテトチップス――食べるを語る、胃袋の戦後史』湯澤規子 著/田中孝太郎
【書評③】『憲法学の病』篠田英朗 著/岡﨑祐貴
【書評④】『教育と授業――宇佐美寛・野口芳宏往復討論』宇佐美寛・野口芳宏 著/佐藤慶治

【巻末連載】
危機と対峙する人間思考 最終回 共感能力を必須とする二項動態思考が、保守思想の基盤である/野中郁次郎
【連載座談会】
思想の転換点――平成から令和へ 第2回 ポストモダン/新自由主義から、暗黒啓蒙へ(後半) 宮崎哲弥×松尾 匡×中島岳志×藤井 聡

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