『美術館ができるまで なぜ今、豊島なのか?』が6月10日付けの奈良新聞にて紹介されました。書評を頂いております。

素晴らしい書評ですので、全文をご紹介させて頂きます。

瀬戸内に浮かぶ小島・豊島(てしま)の小高い丘に建つ豊島美術館は平成22年の開館以来、「日本一美しい美術館」として国内外の大きな注目を集めている。同館に設立メンバーとして携わった著者による同書は、芸術のみならず、民族、歴史、環境問題など、豊島のすべてを愛にあふれた視点で語っている。
豊島を「テシマ」と読む不思議から、この島の深い歴史を膨大な史料の検証に基づいて解き明かす第1章。不法投棄事件により、一度は「ごみの島」と呼ばれた豊島の復活を迫った第3章。水滴を思わせる外観を持ち、柱が1本もないシェル構造の同館の構想から完成までをたどる第4章。いずれも深い知見を平易に伝える文章がありがたい。
そして、第2章。「平安から室町時代、豊島は興福寺の所領地だった」との記述に驚く。興福寺はなぜ、数ある瀬戸内の島で唯一、豊島を所領にしたのか。慶派仏師と豊島の関係など興味が尽きない。

書評ご担当者の方に感謝申し上げます。