井尻千男著『歴史にとって美とは何か 宿命に殉じた者たち』

 

【2016年5月23日 発売】

日本人が太古から試みてきた国づくりの精神史をいまこそ再点検せねばならない。それが国づくりにおける「宿命の戦略」というものだ――さいわいこの国には長い歴史がある。(序章より)

「醍醐天皇が『古今和歌集』編纂に込めた歴史的意志とは何か。

日米開戦という「歴史の宿命」そして特攻隊。世界史においてどう位置づけるべきか?

歴史における「美学」の系譜を辿りながらメタフィジカル・ヒストリーの本質に迫り続けた遺稿著作集

 

【内容】

序章 普遍と固有の相剋
第1部 醍醐帝とその時代
1章 敵国降伏
2章 遣唐使廃止
3章 道真悲劇の真相
4章 親政への道程
5章 ナショナリズムの高揚
6章 『古今和歌集』への道程
第2部 日米開戦やむなし

第3部 甦る正統性—美神を求めた中国革命家たち
序章 故宮博物館と歴史の正統性
1章 皇帝のいない紫禁城
2章 蒋介石の旅路
3章 汪兆銘の夢
4章 満州国建国と飛び立つ美神たち 49
5章 権力と美の系譜学

解説 解説 未完の日本学/花田太平(麗澤大学助教)

井尻千男(いじり かずお)
昭和13年(1938)山梨県生まれ。立教大学卒業後、1962年に日本経済新聞社入社。文化部に勤務し、読書コラム「とじ糸」「活字のうちそと」などのコラムを25年間執筆、コラムニストとして活躍するかたわら社会評論を数多く執筆して注目される。編集委員を経て平成9年(1997)春、同社を退社し、拓殖大学日本文化研究所長に就任。「昭和精神史」と「都市社会学」を講じ、2010年度まで公開講座「新日本学」を主宰。平成22年(2010)春、同大学を退職して拓殖大学名誉教授。小堀桂一郎、入江隆則らと共に4月28日の主権回復記念日の祝日制定を働きかけるべく、毎年同日に主権回復記念国民集会を主宰。平成27年6月3日、膵臓癌にて死去。
著書に『産業知識人の時代』(PHP研究所)『自画像としての都市』(東洋経済新報社)『劇的なる精神 福田恆存』(徳間文庫)『男たちの数寄の魂』(清流出版)『明智光秀』(海流社)ほか多数。

ISBN:978-4-89992-011-3   2000円+税